毎日職人に怒られこき使われ、日々の現場管理に疲弊していた私ですが実際に大工に転職しました。
もちろん「ただ辞めたかった」だけの理由ではなく、転職しようと思ったきっかけがありましたし、周りにも相談をたくさんしました。
今回は結婚して子供がいる、そんな家庭持ちアラサーの私が未経験の「大工」という世界に飛び込んだ時のきっかけや相談内容などリアルにお伝えします!
ゼネコン現場監督から大工への転職を考えたきっかけ

まず私が大工への転職を考えたのは、監督時代に「お世話になった大工さん」がいて大工の魅力をたくさん教えてもらったのがきっかけです。
私が毎日イヤイヤ仕事をしていたのを知っていたので、嫌味?のように「大工はいいぞ〜、気楽だし稼げるぞ〜」なんて私に語りかけて来ていました。
最初は軽く受け流していたのですが、頻繁に話を聞いていくうちに「大工になるのもありだなあ」と思い始めました。
話の内容ですが、まとめると「神経をすり減らすこともなければ残業まみれでもなく、定時で終わり、やればやるだけ稼げる」といった事なんですが、その当時の私からしたら天国のような環境だなって思っていました。
そんな甘い話だけを聞いていた私は、監督業務に嫌気がさしていたのもあって割と簡単に「監督辞めて大工になりたい!」と思うようになりました。
アラサーパパが大工へ転職を決めた理由
先程書いたように大工になりたい!と思うようになったのはすぐだったのですが、簡単に「転職するぞ!」とはいきませんでした。
家族の存在があったからです。
というのも、ゼネコンで監督をやっていた時は会社員だったので仕事の進捗かかわらず毎月安定した給料を手にでき普通に暮らしていくことが出来ていました。
しかし、私が憧れていた大工というのは所謂「個人事業主」にあたります。
自分で仕事を貰い、その報酬としてお金を貰う
ただの雇われの会社員ではなくなるということでした。
大工にはなりたいけど、仕事をもらえる人脈もなければ未経験でくれる人もいないでしょう。
そうなれば、お給料が手に入らず家族を養っていくことが出来なくなる・・・
「やはり今のまま、辛いけど会社員として安定した生活を続けるしかないかあ」
そんなことを考えていました。
しかし、そんな不安を取り除ける選択肢がありました。
それが、父親に弟子入りすることでした。
※通常大工になるには、「親方」と呼ばれる先輩に弟子入りするのが普通です
というのも、私の父親は大工歴40年以上のベテラン職人です。
その父親に弟子入りすれば、父が仕事を請け負うしお金も融通がきくのではないかと思い、転職を決意しました!!
アラサー会社員からの大工へ転職の手順
職人の世界に転職するには流れがあります。
まず、職人になるには先程記載した通り「弟子入り」をすることが前提になるでしょう。
そして後々に独立して自分の力で仕事をやっていくようになります。
まず最初は右も左も分からない素人の為、清掃や材料運びなど雑作業がメインになるでしょう。
職人の世界は「教えてもらう」受け身ではやっていけません。
昔から言われているように仕事は「見て盗む」という事を意識しておかなければなりません。
会社員の場合、先輩などから色々教えてもらえる環境にあるので、いざ転職となったら受け身の場合苦労するかも知れないので、意識しておくといいと思います!
実際に何年間したら独立というのは決まっておらず、親方の指導方針や職種によっても修行期間は違います。
大工だとおおよそ3〜10年ほどやれば独立して1人でやっていけると言われています。
基本的には最後は独立して、1人親方として仕事をこなしていくようになります。
このように、転職といっても少し特殊な流れになります。
大工への転職|家族の理解はどうやって得たのか?

そうして大工への転職を考えていた私は一つ悩みを抱えていました。
それが「周りへの相談」です。
多くの人は、環境を変えたりするときに周りの人に相談したりしますが私も上司、家族や友人に相談をしました。
まず1番に話したのは「直属の上司」です。
上司にはいきなりだったのですが、「少しお時間いいですか?」と時間を割いてもらい簡潔に当時考えていたこと(監督業が辛い、しんどい)を伝えました。
もちろん返事は「考え直せ」といった内容でした。
まだ建物が完成していないし、途中で抜け出すのは社会人として礼儀がなっていない。せめて完成してからにしろ!と言われました。
しかし、当時の私は本当に毎日が嫌で早く辞めたかったので、「ここで言いまかされて有耶無耶になって終わるとまた先が伸びる、、、!」と思って強い意志である事を上司に伝えました。
すると、上司も折れてくれて「そこまで言うなら、、、」といった感じで理解してくれました。
実際にはそんなすぐには辞められません。
自分がやっていた業務の引き継ぎや関係各社への連絡など、、、
ゼネコンの監督は多くの作業をこなすので、引き継ぎとなった場合に手間がかかります。
また、工事規模も大きいので工事が流れに乗るまでは辞められなかったり、完成するまでは続けさせられる可能性が高いです!
なので、実際に退職の書類を会社に提出してから有給消化して完璧に辞めるまで半年程は考えておいた方がいいと思います。
2番目は「家族」です。
私としてはこの時が1番心苦しかったです。
当時、嫌ながらも真面目に働いていた私は、「転職」という事に対して「罪悪感」を持っていました。
親のお金で大学まで出してもらい、そこそこ大きな安定したゼネコンに入社したのに割とすぐに辞めてしまう事に対してです。
転職は自分の人生だし、、、と思ってはいてもやはり申し訳なさが勝ってしまいなかなか言い出せなかったです。
ですが、勇気を出して「いきなりだけど、転職を考えているんだよね」と切り出しました。
【大工へ転職決断】家族への相談実体験

私が最初に話を切り出したのは退職の半年程前でした。
母親に突然LINEで「明日ちょっと帰るわ」とLINEを送りました。一人暮らしをしていた為帰省するという内容です。
母からは「いきなりどうしたの?」との返事があり、ここで切り出しました。
「転職を考えてるんやけど、家族にも話しないといけないなと思って」と。
母からは「そうなの?分かりました。」とすんなり返信がありました。
そこからは帰省し、家族と対面で話し合いをしました。
・監督の仕事が毎日残業で、職人と上司と施主の板挟みみたいな感じになって毎日がストレスで辛い
・若手ゆえに、監督なのに逆に職人に使われて雑用したりして思っていたのと違う
・施主の対応に神経がすり減る
など、今まで考えていた事を正直に伝えました。
その時の家族の対応は、「そこまで辛いなら辞めればいいよ」「他に仕事いくらでもあるからまた自分に合うのを探せばいいよ」と肯定的な反応でした。
家族の協力を得るためにしたこと
転職に対して罪悪感があった私ですが、定年も近い父と一緒に大工になって家づくり手伝いをすることが親孝行になると考えていました。
2人で一緒に仕事をする事により、父の負担を軽くし少しでも長く大工としてやっていって欲しいと思っていたので、二人組として「早く長く」大工をやっていく決意を決めました。
そのことをしっかり伝えたので父も仕事を教えてくれるようになり、母も毎日お弁当を準備してくれたりとたくさん協力してくれました。
転職は悪いことではありませんが、回数が増えると社会的にもやはりいい印象が持たれにくいです。
ですが、自分の強い気持ちをしっかりと相手に伝えることで分かってくれることもあります。
大工へ転職経験談!アラサーで大工になって良かったこと
大工に限らず言えることなのですが、職人というのは就業時間を結構しっかり守ります。朝は8時から作業開始して17時には片付けなどして帰る。というのが一般的です。
なので家庭持ちの私からすると、毎日決まった時間に帰宅でき家族との時間を確保出来るというのは良かったと思います。
個人で仕事を請け負うことになるので、工期内に終わらせることが出来ればその間の休みなどは自由に決められます。
いちいち上司や会社にお伺い立てなくていいのは精神的に楽でいいなと感じます。
体力面では、まだまだ若くて体力も力もあるのでバリバリ仕事をこなせます。ということは、その分稼ぎがよくなります。
個人事業はやればやるだけ歩合制なので、うまくやれば同年代の会社員よりも多く稼ぐことも出来ます。
大工への転職後悔?大工になったデメリット
大工に転職して後悔した部分も少しあるのでいくつかお伝えします!
- 個人事業なので保険や行政手続きなど全てを自分で管理する必要がある。
今まで会社の中の事務の方などがしてくれていた事を自分でやる必要があります。なかなかそういった書類関係は難しかったりと大変ですが、個人でやっていく以上必要なところなので覚える必要があります。 - 建設業に従事するということは危険のリスクが高くなります。もちろん安全面は意識してみんな作業しますが、ふとした時の事故や怪我は建設業が多いのでその辺の注意が必要です。
- 建設業は天候に左右されやすいです。雨が降ったら仕事にならない日もあります。ということは仕事が進まない=稼ぐことが出来ない なのでただの休みになります。
また、真夏や真冬は気温で疲労度が全然変わってきます。猛暑の中外で重いものを扱ったり、真冬の中足元が凍ったりしているところを歩いたり、何かと体を酷使するので体力的には辛いです。
大工に転職したいあなたへアドバイス!
実際に大工に転職した私がアドバイスをすると、20代30代なら転職をお勧めします!
どうしても職人は体力的にきつい時もあります。なので若ければ若いほど良いです。今の建設業は若手がいないので、絶対重宝されます!
職人になる以上、体が1番なのでそこに不安がなければお勧めします!
また、稼げるという情報だけで転職を考えるのは危険です。それは自分次第になってくるので、しっかり自立してやっていく覚悟を決めてから転職してください。
親方に弟子入りしている間は修行期間なので給料も期待しない方がいいです。親方の情次第で変わってくるとは思いますが・・・。
職人は仕事が出来て初めて報酬としてお金を手にすることが出来るので、ただの雇われで仕事の状況にかかわらず毎月安定した給料が手に入る会社員とは違います。
その辺を覚悟出来るのなら転職に踏み切ってもいいと思います!
まとめ
「隣の芝生は青く見える」というように監督をしていた私からしたら「大工」というのは魅力の塊でした。
そんな「職人」という世界を知れたのは、多くの人脈ができる監督をしていたからこそだと思います。
普通に会社員から会社員へと転職するのと違って、職人への転職は特殊です。これまでに説明してきた通り、魅力もあるがデメリットもあります。
それらを踏まえた上で覚悟を決めて転職してください!
そうすれば、監督時代よりも楽しく仕事に打ち込めると思います!
私は実際に大工に転職して、毎日監督時代に見ていた人達のように自由に楽しく仕事ができています。