ゼネコン勤務から大工へ!実体験をもとにメリット・デメリットを紹介します

私は大学卒業後、ゼネコンで3年間勤務しました。

その3年間で監督として仕事するうちに多くの「職人」さんと関わりました。
そして、そうやって関わっているうちに職人の世界」に魅力を感じ始め、実際には大工に転職しました。

今回は私が実際にゼネコンからキャリアチェンジとして「大工」になって感じたメリット・デメリットをお伝えします。

目次

ゼネコン勤務から大工(職人)になろうと思った理由

冒頭でも書いたように、現場監督というのは多くの職人とコミュニケーションを取りながら円滑に工事を進める為の重要な立場です。

さまざまな業種の職人を相手に仕事をするのですが、その中でも多く接する必要がある業種があります。
それが「大工」です。

大工は簡単にいうと「建物の形を造る人」です。

工事全体の流れや出来を左右する業種で、1番長く現場に携わります。
そんな大工さんと交流していくうちに私は職人の世界に興味を持ちました。
私自身、父親が大工をしているので小さな頃から現場に遊びに行ったり、掃除したりしていたので「大工」というのは身近な存在でした。

そんな私が大工に転職しようと思った理由は、、、

「気が楽」なのと実際に自分の手で家を建てたかったからでした。

まず「気が楽」という理由について。

ゼネコンで監督として働いていると、多数の工事関係者や周辺の一般人と関わります。
機嫌を損ねない接し方、音での苦情、周囲への安全配慮、など色々な部分で常にアンテナを張り巡らせていないといけないし、責任がついてまわります。

それに比べて大工(職人)は自分らの仕事をきちんとやりさえすれば、後は何も気にすることはありません。

他の業種との兼ね合いも監督が調整するし、施工した部分の質も監督が管理します。

あまりに酷いのはダメですが、ごく普通に仕事をしさえすればきちんと8時間で仕事は終わりますし、休憩時間もしっかり取れて残業などもあまりありません。

この部分は監督には無い「職人」の魅力だと私は思っています。

そして、「実際に自分の手で家を建てたかった」という理由について。

同じ住まいを造るというゴールは監督と大工は同じですが、「指示して管理して造る」というのと「自分の手で切って叩いて造る」というのでは感じ方が大きく違うと思っています。
後者の方が達成感が大きくやりがいに繋がると考えています。

それに、私はマイホームを持ちたいというのが子供の時からの夢でしたし、そのマイホームを自分で建てられるなんて素敵だなと思っていたので、家づくりを始める20後半から30代頃までには大工になって自分の手で家を建てられたら良いなあと考えていたのも理由です。

大工になって感じるメリット・デメリット

そんな私が監督から大工になって仕事をするようになって感じるメリットとデメリットをお伝えします。
そしてその中でも大きい要素になっているもの(マーカー部分)を解説します!

メリット


・自分で時間、休みなどのスケジュールを調整できる
・自分の力量次第で大きくお金を稼ぐことができる

・上司や部下のような存在ではなく、仕事「仲間」として楽しく仕事ができる
・休憩時間などしっかり確保できる
・生涯使える技術力が身に付く
・お施主さんとの距離が近い為、直接感謝されたりとやりがいを大きく感じる

・自分で時間、休みなどのスケジュールを調整できる
大工は監督から「この日までに完成させて欲しい」といった締め切りを提案されますが、それまでの過程はそこまで決められません。

なので、自分で好きに仕事をすることが出来ます!
例えば、一ヶ月の工期内で完成させる物件があるとすると・・・
1、3週間通しで頑張って終わらせて後の1週間を休む
2、週一で休みながら適度に最後まで作業する
3、前半休んで締め切りが近くなったら頑張る

1日のスケジュールでも、午前休むとか昼から帰るなど自由です。
会社員ではないため、上司に相談したりと顔色を伺う必要がありません。

このような感じで、工期内に終わらせることが出来ればそれまでの過程は自分で好きに調整できます。その辺の時間の自由は、会社に属していない人の大きなメリットだと思っています。

・自分の力量次第で大きくお金を稼ぐことができる

職人というのは技術力がもろお金に結びつく業種です。
早くて綺麗、丁寧な人ほど仕事の依頼が多く舞い込んできて、お金を稼ぐ事ができます。
例えば、1ヶ月の工期の現場を3週間で終わらせられれば、後の1週間を次の現場に早く取り掛かれるため、前倒しでどんどん貯金が出来ていくので、スピード感というのは職人にとって大切な事になります。

親方として仕事をこなすようになれば月100万という会社員ではなかなか考えられない額を若い時から稼ぐ事ができるようになりますし、現在職人不足で若手が大変重宝される時代なのでこれからますます職人の単価というのは上がるでしょう。

デメリット


・力仕事になるので体力を使う(怪我のリスクがある)
・自身でスケジュールや材料、工期など調整しなければいけない

・仕事の有無でお給料が大きく変わる

現場の職人というのは実際に体を動かして作業します。
重いものを持って運んだり、脚立の登り降り、屈んだままの作業、窮屈な場所での作業、丸鋸やノコギリなどの間違えたら切断してしまう危険工具の取り扱い等、体力的にも精神的にも消耗する業種です。
若い時は体力も有り余るくらいあるので全然平気ですが、やはり年齢を重ねるにつれて体のしんどさは増えてきます。
実際私の周りにも、高所から落ちて怪我をした、重いものを持った時に腰を痛めた、釘を撃ち抜いてしまった、手足の一部を切ってしまった、、、などなどさまざまな怪我の話を聞きます。
そういったリスクがつきまとうので、それはデメリットだなと感じます。

大工は基本1人で家造りを進めていく人が多いのですが、それには現場の「管理」をしっかりしなければいけません。
というのが、一軒を完成させるのに工期が決められているので、それまでの工程を自分でしっかり考えないといけません。(何日までにここまで完了させる等)
それをしっかり意識して日々仕事をこなさないと、後々工期が間に合わないといった問題になります。

また、使用する材料もどれくらい必要かを数えて注文したり、先先のことを考えて手が止まらないように段取りしなければいけません。
これが、注文するのが遅かったりすると所謂「手待ち」状態になり工期が無くなって・・・という悪循環になってしまいますので注意が必要です。(手待ち=手が空いて待っている状態)

まとめ

今回はゼネコンで監督として働いていた私が職人に転職し、そのメリットデメリットを紹介してきました。

1から職人になるのではなく、監督経験を経てからの転職なので視点が大きく変わりました。
会社員という会社の縛りから解放されて自由に生活できるようになりました。

もちろん会社から守ってはもらえなくなりましたが、自分のやり方次第で好きなように生活できる職人は私の中で怪我のリスクなどがあっても、転職して本当に良かったなあと感じています。

職人の世界に少しでも興味を持って入ってきてくれる人が増えたらいいなと思います!

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